三菱化学(石塚博昭社長)は20日、北米における塩ビコンパウンド事業の発展拡大を図るため、A.Schulman,Inc.(ASI社)よりBellevue工場を買収したと発表した。
同買収は同社の完全子会社であるMitsubishi Chemical Performance Polymers,Inc(MCPP社)を通じて行われた。
塩ビコンパウンドは自動車の内外装部品や電線の被覆材等に使用されており、北米においては、これらの分野において継続的な需要の増加が予想されている。同社は北米を重要な市場の一つと位置づけており、2011年12月末日の塩ビコンパウンド事業を手がけるASI社と同社の合弁会社の清算を機に、塩ビコンパウンド事業をMCPP社に移管し、MCPP社からASI社Bellevue工場に製造を委託することで、継続して事業活動を行っている。
今般、より競争力ある事業体制を確立し拡大する需要に対応すべく、同工場を買収することとなった。対象は、同工場にある製造設備及び付帯設備、土地建物等で、買収完了時期は2012年11月末を予定。
今後同社は、北米における塩ビコンパウンド事業の更なる拡大に向け、自動車部品用以外の分野の拡大も目指すとともに、MCPP社にて既に展開し自動車のエアバッグ分野を中心に伸びている熱可塑性エラストマーについても、当該拠点を活かし拡大を図る方針。