東海カーボンの12年12月期中間連結決算は、売上高510億6200万円、前年同期比3・5%減、営業利益39億3600万円、同27・0%減、経常利益42億2500万円、同21・8%減の減収減益となった。四半期純利益は25億8700万円で、同40・1%増となった。(本紙既報)。
同社は8月10日、東京・北青山の本社で決算説明会を開き、出席した工藤能成社長は中間期の業績並びに通期の業績見通しなどについて、あらまし次の通り語った。
「売上高は3%台の減収となったが、カーボンブラック、ファインカーボン、工業炉で35億円の減収、電極およびファインカーボンの為替差損が16億円、これに対して売価改定による増収分が33億円で、差引き18億円の減収となった。営業利益は数量減・固定費増で10億円、為替差損4億円、石巻工場の償却費増4億円の計18億円が減益となり、売価改定およびコストダウン効果3億円を差引き18億円の減益となった」
「カーボンブラックの需要は国内外とも概ね堅調に推移。新設の石巻工場は昨年末から一部操業を再開し、今年6月には本格生産を開始した。販売価格は原料油価格の上昇に対する改定を実施した結果、同事業部門の売上高は208億7800万円、同6・9%増、営業利益は25億8400万円、同8・5%減となった」
「通期の見通しについては、欧州債務危機の深刻化や中国経済の減速、円高などにより需要回復は全体的に遅れ気味が予想される。こうした環境下で、下期は8億円程度の為替差損を販売増でカバーし、減益ながら売上高は増収の予想。設備投資は通期で150億円、研究開発費は20億円を計画している」
2012年08月27日