ダウ・ケミカル日本は8月30日、同社代表取締役社長ピーター・ジェニングス氏および相馬工場長の立谷重巳氏が同日福島県相馬市役所を訪問し、立谷秀清市長に寄贈目録を贈呈したと発表した。2012年の寄贈内容は、総額約500万円相当。馬場野、磯部、原釜の井戸端長屋付近に太陽光発電型LED外灯を各2基、計6基設置。
同社は2011年には東日本大震災の発生により、長期寄贈プログラムとして計画した太陽光発電型LED外灯の寄贈を一時中止し、「ダウ相馬井戸端長屋」に設置する家具や家電製品など総額500万円相当の品々を相馬市へ寄贈していた。2012年は太陽光発電型LED外灯の寄贈を再開した。
米国総合化学企業のダウ・ケミカルは、2010年より同社の相馬工場(旧ローム・アンド・ハース)が所在する相馬市への寄贈計画を開始した。相馬市への寄贈は、ダウ・ケミカルが2009年にローム・アンド・ハースを買収したことをきっかけに、「ダウ2015年持続性目標」に定められた基本理念のひとつである「地域社会繁栄への貢献」を目指して開始したもの。ダウ・ケミカルは、同社工場が所在する国内各地域で同様の寄贈計画を長年にわたって続けている。
相馬工場は1993年に操業を開始、クリーンな水処理に欠くことのできないイオン交換樹脂や水処理膜などを生産している。同樹脂は水中の不純物を除去するために用いられ、発電所、半導体工場、液晶工場など、純水を必要とする生産施設で広く利用されている。
東日本大震災では相馬工場も被災したが、2011年9月1日には本格稼働を再開。同社相馬工場の立谷工場長は「『ダウ相馬井戸端長屋』も無事完工し、2012年は通常の寄贈計画を再開し太陽光発電型LED外灯を相馬市に贈ることができました。相馬工場も完全復旧して、現在フル稼働が続いています。今後もダウ・ケミカルは、工場の安全操業と寄贈プログラムの継続を通じて、相馬市の復興と発展に微力ながら貢献していく所存です」と述べている。