カーボンブラック協会は8月8日、2012年のカーボンブラック需要年央見直しを発表した。
同協会は日本自動車タイヤ協会の見直しをベースに、その他の需要分野の情勢等も織り込んで本年の需要見直しを行ったもの。
本年のカーボンブラック総需要(含輸出入)を年間で前年比1・7%増の84万1308トンとし、当初予測時点の同2・0%増の85万4355トンから0・3ポイント下方修正した。
総需要うちゴム用は同1・6%増の78万0355トンから同1・7%増の77万0308トンで0・1ポイントの上方修正となった。
国内の景気は依然厳しい状況にあるものの、復興需要等を背景として、緩やかに回復しつつある。また世界景気に減速感が広がっているが、金融資本市場を通じた影響も含め、国内の景気を下押しするリスクとなっている。さらに電力供給の制約、デフレの影響等にも注意が必要であると予想される。
国内需要はゴム用が同1・7 %増の75万5308トン、非ゴム用が同0・2%減の4万0000トンと予測、内需計は同1・6%増の79万5308トンとした。
ゴム用のうちタイヤ向けは同0・4%増の59万7147 トン、一般ゴム用が同7・1 %増の15万8161トン。
タイヤ向けはタイヤ協会の国内需要見通しによると、国内需要見通しが年間で4ポイント増の前年比106・0%だったが、輸出向けが北米、中南米及び中近東で当初見通しを7・0%下回ると見込まれ、内需・輸出合わせた総需要は年間で前年比0・4%の伸びと見込まれている。これは年初の予測に対して同じ0・4ポイントプラスとなった。
一般ゴム用は下期以降の自動車生産ので自動車用ゴム部品の需要拡大が予想される。
輸出はゴム用が同1・7%減の1万5000トンで輸出合計は同2・4%増の4万6000トンとなった。一方、輸入は東日本大震災による国内供給が落ち着きが予想され、ゴム用が同12・9%減の14万5000トン、非ゴム用が同0・9%増の1万5000トン、合計が同11・8%増の16万トン、年初見通しの同2・0%増と比べ上方修正となった。