東洋ゴム マレーシアにタイヤ新工場 13年から年産250万本で量産

2011年08月10日

ゴムタイムス社
記者発表する中倉社長

記者発表する中倉社長

 東洋ゴム工業㈱は8月3日、マレーシア(ペラ州)にタイヤ新工場を建設すると発表した。初期投資額は約200億円で、マレーシア国内およびアセアン諸国向けにトーヨーブランド、ニットーブランドの乗用車用タイヤ、ライト・トラック用タイヤを13年4月から年産約250万本体制で量産する。今回の工場建設は、東南アジアを主体とした販売拡大、供給力の拡大を目指したもので、年産1000万本規模まで能力拡大が可能となっている。
 同社は「中計11」においてアジア、日本、北米のグローバル3極生産供給体制を構築、2015年度には2010年度対比55%増の4500万本のタイヤ生産体制を確立し、タイヤ事業の売上高は3100億円、営業利益240億円を目標とする。
 昨年12月にマレーシアのシルバーストーン社の買収が完了、今年6月には中国のシルバーストーン社買収が完了し、本年12月からは江蘇省の自社中国工場でタイヤ生産を開始するなどグローバルビジネスを見据えた輸出対応、さらには旺盛な需要に対しての供給力確保を進めており、その施策が一層強化される。生産設備は低生産コスト化を実現する「アトム」工法も採用する予定。
 新工場建設の発表会に出席した東洋ゴムの中倉健二社長は「建設予定地のマレーシアペラ州郊外には、シルバーストーン社マレーシア工場があり、両工場によるシナジー効果を追求し、高効率経営にも期待できると判断した」と進出の背景などを語った。
 新工場への初期投資額は約200億円。マレーシア国内向けや近隣アセアン諸国、その他の地域向けに乗用車、ライト・トラック用タイヤを年産約250万本体制で13年より生産を開始、2015年度には約500万本体制を確立、さらに将来的には年産1000万本の生産体制を視野に入れている。
 なお、新工場立ち上げの準備として、本年4月にイポー市(マレーシア)に子会社を設立している。
 〈新工場の概要〉

 ▽建設予定地=マレーシアペラ州
 ▽敷地面積=約48万平方㍍
 ▽生産開始=2013年4月量産開始(予定)
 ▽生産能力=年産500万本(2015年度)
 ▽従業員数=約800名(2015年度)
 ▽投資=約200億円

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