ランクセスは、米国で初の高性能プラスチック製造プラントを開設した。２０００万米ドルを投じ、ノースカロライナ州ガストニアに新設する同プラントにより、高水準の軽量化プラスチックに対する需要増への対応を図る。
年間２万トンの初期製造能力を備える。
新コンパウンド工場では、顧客のニーズにあわせて、ポリアミドやポリブチレンテレフタレートなどのベースポリマーを特殊添加剤やガラス繊維と混合・精製した、同社の定評ある高性能プラスチック「デュレタ
ン（Ｒ）（Ｄｕｒｅｔｈａｎ（Ｒ））」と「ポカン（Ｒ）（Ｐｏｃａｎ（Ｒ））」が製造される。
その優れた特性により、どちらの高性能プラスチックも、自動車部品、オイルパン、クーラントパイプ、バッテリーハウジング、ステアリングロッド、ペダル、ペダルブラケットといった多様な部品に使用されている。
これらの高度な革新的製品によって、自動車の金属部品の代わりとなる、従来品以上に軽量なプラスチック部品の設計を可能にし、燃費および排ガスの低減に貢献する。
さらに、自動車メーカーと車両部品サプライヤーは、「デュレタン」や「ポカン」を採用することで、さらなる廉価生産とデザインの自由度の向上を実現する。
高性能プラスチックの需要増は、増加する自動車生産と車両重量の軽量
化が主な原動力となっており、高性能プラスチックの世界需要は、２０２０
年まで年間約７％の増加が予測される。また、プラスチックの含有量は自動車１台あたり約20％で、この割合はさらに増加すると見られている。
米国は高性能プラスチック最大の市場で、その大半の需要は自動車産業が占めている。
