住友ゴム工業は21日、タイヤ事業におけるグローバル展開の一環として、トルコ共和国チャンクル県に製造・販売の合弁会社を設立し、乗用車用ラジアルタイヤ・ライトトラックタイヤの新工場を建設すると発表した。 今後更なる拡大が見込まれる中東・北アフリカ・ロシア、及び欧州への供給拠点とする計画。
当初の資本金は3000万USドル(約24億円)。 住友ゴム工業が80%を出資し、残りの20%は合弁相手のトルコ・アンカラ県でタイヤの製造・販売などを行うAbdulkadir zcan Otomotiv Lastik社(アブドゥルカディア オジャン オトモティブ ラスティク、AKO社)が出資する。投資総額は約400億円となる。
新会社設立は、10月末設立を予定しており、2015年7月より、乗用車用ラジアルタイヤおよびライトトラック用タイヤの生産を開始する。
2019年末には生産能力日産3万本を計画している。従業員数は2000名を予定(19年末)。
今後大幅な販売増が見込まれる中東・北アフリカ・ロシア等新興市場、及び欧州市場向けに、より市場に近いトルコから供給することで、フレートやリードタイムで大きなメリットが見込まれるとしている。
また、トルコ国内市場についても、日系自動車メーカーの生産増が見込まれるなど、新車用、市販用共に今後の拡大が期待されている。
トルコに新工場を建設した理由について池田社長は、「1年程前からトルコ工場建設の検討に入っていた。当然ながらインドも検討を進めていたが、インドよりもトルコの方が、欧州に対して関税がない。(欧州向け輸出拠点として)地の利を活かしたことで決定した。また、トルコ政府及び進出するチャンクル県が大変協力的だったため、トルコ進出がインドより比較的容易に進めることができると判断した」と述べた。
AKO社の事業内容は、タイヤの製造販売、バッテリー等自動車部品販売、リトレッド、建設業など。11年の売上高は7億5600万トルコリラ(約355円)。
21日、合弁相手先であるAKO社と調印を行った。
〈合弁会社の概要〉
▽商号=未定
▽所在地=トルコ共和国チャンクル県
▽資本金=3000万USドル(約24億円)(当初)
▽出資比率=住友ゴム工業80%、Abdulkadir zcan Otomotiv Lastik20%
▽会社設立=10月末(予定)
▽生産開始=2015年7月(予定)
▽業務内容=乗用車用ラジアルタイヤおよびライトトラック用タイヤの製造・販売
▽工場規模=3万本/日(2019年末)
▽総投資額=約400億円
▽従業員数=約2000名(2019年末)
〈AKO社概要〉
▽社名=Abdulkadir zcan Otomotiv Lastik(アブドゥルカディア オジャン オトモティブ ラスティク)
▽本社=トルコ共和国アンカラ県
▽資本金=4500万トルコリラ(約21億円)
▽業務内容=タイヤの製造・販売。バッテリー等自動車部品販売、リトレッド、建設業等。
▽売上高=7億5600万トルコリラ(約355億円(2011年))