日精樹脂工業は18日、昨年10月にモデルチェンジした主力機種の電気式射出成形機「ＮＥＸ‐Ⅲシリーズ」として中型クラス４機種を商品化、20日から販売を開始すると発表した。
今回、商品化した４機種は、型締力２１６０ｋＮ（２２０トン）の「ＮＥＸ２２０Ⅲ」、 同２７４０ｋＮ（２８０トン）の「ＮＥＸ２８０Ⅲ」、同３５３０ｋＮ（３６０トン）の「ＮＥＸ３６０Ⅲ」、同４５１０ｋＮ（４６０トン）の「ＮＥＸ４６０Ⅲ」。これにより、型締力２９４ｋＮ（30トン）から同４５１０ｋＮ（４６０トン）までの計10機種による同シリーズのラインナップが完了した。 今回の中型ＮＥＸ‐Ⅲシリーズの最大の特長は、新コントローラ「ＴＡＣＴⅣ」の搭載。
新コントローラ「ＴＡＣＴⅣ」は、画面の大型化や操作パネルの新設計、便利で使いやすい高付加価値ソフトの搭載により作業性・操作性が向上しているほか、品質・生産管理機能の強化も図った。 操作パネルはフラットシートとし、シートスイッチ方式を採用。画面は15インチＬＣＤの縦長配置で、上下に２画面を表示できるなど、視認性と操作性を大幅に向上させた。また、新機能の段取画面や設定器の説明表示機能などにより、金型取付から量産開始までの立上げ時間の短縮と、簡単・確実な操作を実現、などが特長。
射出機構の特長としては、成形品の高品質・高精密化に対応するため、高精度計量制御を搭載している。これは、成形時に高精度な計量を実現する「プレパック」と「精密計量」のどちらか一方の制御モードを選択できるもので、精密安定成形に威力を発揮する。
型締機構は、独自のフラットクランプ機構や型締力自動補正・ダイレクト型締力設定・高感度金型保護機能等の搭載により、直圧的なトグル機構を実現。このため、ハイサイクル特性などトグル機構のメリットを活かしながら、均一な型締力の伝達や金型・成形機の長期にわたる精度維持など、直圧式機構に近い特性を満たす。また、型開閉動作・エジェクタ動作の高速化を図り、計量中型開・エジェクタ、型締中射出などの各種同時動作によりサイクル短縮を容易に実現している。
標準本体価格は、消費税別で「ＮＥＸ２２０Ⅲ‐50Ｅ」が１８２０万円、「ＮＥＸ４６０Ⅲ‐１４０ＬＥ」が３７１０万円。 今回の４機種で年間約２１０台の販売を見込んでいる。
ＮＥＸ２２０Ⅲ
