日東電工(柳楽幸雄代表取締役社長)は18日、高機能部材を一貫生産する新工場をブラジルのサンパウロ州に2013年12月に建設することを決定しました。
新工場は成長著しいブラジルの自動車市場でのシェア拡大を図るため、現地の販売会社である日東電工ラテンアメリカ(Jair Lopes代表)に新設される。
同工場はブラジル初の生産拠点であり、自動車の燃費向上や車内の静寂性向上などに寄与する各種NVH(Noise=騒音・Vibration=振動・Harshness=耳障り)対策製品から生産を開始する。その後は自動車市場以外にも生産品目を広げていき、南米市場における中心拠点としていく計画。
ブラジル経済は、2000年代半ばより急速な経済発展を遂げている。特に自動車市場は堅調に拡大し、今後も更なる需要拡大が見込まれる。また、ブラジル政府が自国内の自動車生産量を増やすために完成車の輸入量に制限を設けるとともに、現地で生産された部品を一定比率以上採用することを工業税の免税条件としているため、大手自動車部品メーカーも新規進出や現地での生産拡大を加速させている。同社はこれまでは北米や日本で生産した製品をブラジル市場に供給してきたが、今後の自動車市場でのシェア拡大には現地生産化が不可欠と判断し、今回の新工場建設を決定した。
成長する国やエリア特有のニーズに応え新製品を創出する「エリアニッチトップ戦略」を掲げる同社にとって、ブラジルを中心とする南米エリアは中国やインドなどと並び最も重要な市場の一つであり、新工場建設を機に更に事業を拡大していく方針。
〈新工場の概要〉
▽建設場所=サンパウロ州サンタ・パルナイバ市
▽投資金額=約14億円
▽敷地面積=20000㎡
▽建屋面積=5000㎡
▽生産品目=各種自動車向け高機能部材および加工品
▽人員55人(立ち上げ時)
▽工事着工=2013年2月
▽竣工時期=2013年12月
2012年10月19日