日本ゴム機械懇話会(以下JRM、髙木康彦会長)は24日、第30回JRM懇話会例会を岐阜県米原市にあるエクシブ琵琶湖で開催した。会員ほか報道関係者含め23名が出席した。例会では各社の近況報告や最近の尖閣諸島問題による中国市場の影響等を中心に、活発な意見交換や情報提供が行われた。例会は玉置篤会計(㈱小松原代表取締役社長)の司会進行で進められた。山中亨副会長(ミクロ電子㈱代表取締役社長)の開会の辞のあと、髙木康彦会長(関西ロール㈱代表取締役社長)が「第30回をこうして迎えることができたのも初代の森会長様、2代目の大熊会長様のおかげだと思います。今回は新入の会員の方も加わり、会自体の若返りも進んでいます。3時間に及ぶ勉強会ですが、今回もこの会がより情報公開の場となり、良い会になればと思います。またJRMのホームページのプレゼンテーションも行われます。皆様のご意見をお聞きして、第31回までに開設し、このホームページを通じてJRMがより知名度の高い会として、皆様の繁栄に少しでも役立てればと思います」(要旨)とあいさつした。続いて新規会員として加入した加藤康二氏(アドバンステクノロジーシステム㈱代表取締役社長)が挨拶をしたあと、出席会員による近況報告が行われたタイヤ関連機械メーカー会員からは「海外に進出する企業が増えていけば、国内が空洞化する可能性がある。しかしタイヤメーカーは今が世界市場を伸ばす機会であると捉えており、また円高の影響でグローバル競争がますます厳しくなっていく状況になっている。その結果、最適な拠点で生産体制の確立を進めていく必要がある。中国市場は現在、影響がないが今後影響がでてくるのではないか」との報告があった。
また、自動車ゴム部品メーカー会員からは「中国問題の影響で発注が遅れている等聞くことにより、油断はできない状態。国内の設備投資が冷え込むなか、現在は海外案件が増えている。企業が現地化を進めるにつれて、人材の現地化、原料の現地化、設備の現地化が進む。今後猛烈な競争になっていくため、人材の育成、製品力、価格競争力を強化していくことが重要」と報告があり、中国市場の影響を懸念する声も多数あがった。 工業用ゴム機械メーカー会員からは「今回の中国問題で引き合いが減少している。来期はその影響で厳しいのではないか。企業として、持続性や安定性を求められるような何か仕組みの変更や営業の仕方を変えていく必要がある。また今後の対策として、自社の強みを活用して開発等を進めていくことも重要」との報告もあった。
会員の近況報告終了後、弊社からIRMのホームページ案のプレゼンテーションが行われた。
ホームページの目的、構成、効果等の説明があり、会員からホームページについて活発な意見交換が行われ、来春の第31回例会までに、ホームページを開設する見通しとなった。閉会の辞は市村真佐人副会長が述べ、その後懇親会に移り、相互の親睦を深めて、全日程が終了した。