日本自動車タイヤ協会(津谷正明会長 以下JATMA)は10月26日、東名高速道路浜名湖サービスエリアで「第44回東名高速道路浜名湖サービスエリアタイヤ点検」を実施した。
JATMAは従来、夏休みに入る時期(7月下旬)をターゲットとして実施してきたが、猛暑・異常気象の兆しなどを考慮し、同事業を国土交通省が推進する「自動車点検整備推進運動強化月間(9月・10月)および経済産業省ほか関係省庁が推進する「エコドライブ月間(11月)」のプレイベントとして位置づけ、昨年から10月開催に切り替えた。
同事業は毎年開催され、タイヤ点検を実施することにより、タイヤの整備不良などに起因する事故の未然防止を図り、アンケート調査をあわせて実施することにでユーザー意識の把握と適正使用・メンテナンスの重要性を訴求する事業。
開会式で津谷会長は「東名高速道路全線開通してから 毎年実施しており、今年で44回目です。昨年から点検の時期を変えております。以前は7月の実施でしたが、昨年から10月に変わり、自動車点検整備推進運動強化月間、またエコドライブ月間の関連性をもって変更しました。その10月開催から今年で2回目となります。これまでのタイヤ点検の結果から、特に乗用車では空気圧不足、トラックでは溝不足、偏摩耗などが確認され、まだまだタイヤの点検整備が行き届いていない状況です。このようなタイヤの使用状況を踏まえて、タイヤ業界として空気圧管理を始めとする安全啓発運動の一環で、路上タイヤ点検を実施していますが、環境タイヤの側面からも低燃費タイヤの普及促進、タイヤの空気圧不足が自動車の燃費を悪化させる要因になることを呼びかけし、点検整備の実施が安全安心、さらには環境貢献につながることをユーザーの皆様にご理解頂けるように情報発信に努めてまいりたい」と延べ、「本日行われる点検が直接ドライバーの皆様とコミュニケーションできる貴重な機会ととらえ、点検整備の必要性、重要性を再認識していただくよい機会となり、タイヤ適正使用、管理へとつながるきっかけとなるよう願っております」と締めくくった。
次に静岡県警察本部交通部高速道路交通警察隊中嶋隊長が「タイヤに関して一般の方にはまだまだ関心が薄いと感じております。一般のドライバーの方に聞いてもタイヤの交換すらしたことがない、予備タイヤがどこにはいっているのかわからない、パンクしたらどうしたらいい等という人が圧倒的に多くなってきています。タイヤは即事故、即命の危険にさらされまし、非常に大事なものと思っていますので、よく指導していただけたらと思います」と語った。
当日は4名構成による5班に分かれタイヤ点検を実施。10時~16時まで精力的に点検及びアンケートを行った。
JATMAが発表した速報によると、点検台数は合計221台。乗用車137台・大型バス43台、トラック41台。うちタイヤ整備不良率は、乗用車39・4%、大型バス18・6%、トラック29・3%となった。また前年と比較すると、乗用車が8・4ポイント増加、大型バスが0・7ポイント増加、トラックが8・9ポイント減少となった。
2012年11月05日