東ソーは11月1日、南陽事業所の第三塩化ビニルモノマー(VCM)製造設備の生産能力増強を決定したと発表した。
同計画の実施により、生産は年間20万トン増加予定。また、VCMおよび苛性ソーダの生産・販売増につながり、「ビニル・イソシアネート・チェーン」事業の収益力向上に寄与することとなる。併せて原料エチレン調達増による周南コンビナート全体の基盤強化も図っていく。
同社は2011年11月に発生した第二VCM製造設備(年間生産能力55万トン)の爆発火災事故以降、VCM生産能力の復旧について複数の選択肢を検討してきたが、投資採算性や工期などを勘案し、第三VCM製造設備の増強を決定した。
生産増となるVCMはグループ会社の国内外PVC製造販売会社への安定供給を図ると共に、アジア市場へも外販。また同計画の実施により、事故後生産余力が生じている電解製造設備の稼働率が上昇し、生産増となる苛性ソーダは拡販を図る。
〈同計画の詳細〉
▽立地=南陽事業所(山口県周南市)
▽対象設備=第三VCM製造設備
▽増強能力=年間生産能力20万トン増(完工後、年間生産能力60万トン)
▽投資額=約50億円
▽着工=2012年11月
▽完工予定=2014年10月
2012年11月02日