高圧ホース生産堅調を維持 下期の減速が懸念材料に
13年度も順調な伸びを予想建機需要 内外需ともプラス
油圧ホースの大きな需要先である建設機械業界は、国内は東日本大震災の復旧・復興に起因するリース・レンタル向けの需要増を見込み、油圧ショベルの前年比42%増をはじめ9機種が増加すると予測し、本年度上期 計では3075億円、前年同期比30%増を予測している。下期もトンネル機械を除く9機種が増加すると予測し、下期計では3591億円、同10%増と予測している。
日本ホース金具工業会がまとめた本年8月のホースアセンブリ需給実績は、付属金具販売を含めた全体では53億円、前年同月比2%増と堅調を維持した。
産業用ホースアセンブリ販売は34億8600万円、同7%増、自動車用ホースアセンブリ販売は9億4900万円で同9%減となった。樹脂ホースアセンブリ販売は5億2600万円、同1%減で、付属金具販売額は 3億3900万円、同7%減となった。
この結果、1―8月累計の需給実績は、全体で459億3900万円、前年同期比5%増となった。とくに国内自動車生産の好調などにより、高圧ホース需要も堅調に推移したが、足元の状況は夏以降、中国経済の悪 化などにより需要に陰りが表れており、先行きは不透明感が強まりつつある。日本建設機械工業会まとめの需要予測は次の通り。
〈国内出荷〉
12年度上期は、震災復旧・復興でのレンタル向けなどの需要増が見込まれ、上期計では3075億円(前年同期比30%増加)となると見込まれまる。下期についてもトンネル機械を除く9機種が増加すると予測し、下期計では3591億円、同10%増を予測。
13年度は、引き続き震災の復興需要や消費税増税を控えた駆け込み需要の増加が見込まれ、9機種が増加すると予測し、上期計は3340億円、同9%増、下期計は3939億円、同10%増と予測した。この結果、13 年度合計では7279億円、前年度比9%増となり、4年連続で増加すると予測した。
〈輸出〉
12年度上期は、新興国および資源開発国向けの需要に加え、北米、オセアニア向けの需要が好調に推移、建設用クレーン(前年比29%増)をはじめ、9機種が増加すると予測、上期計では7620億円と見込んだ。下 期も7機種が増加すると予測、下期計は8386億円、同5%増と予測。
この結果、12年度合計では1兆6006億円、前年度比6%増となり、3年連続増加と予測した。この好調は13年度も継続し、上期計では8357億円、同10%増、下期計では9131億円、同9%増と予測。13年度 合計では1兆7488億円、前年度比9%増となり、4年連続で増加すると予測した。
(2012年10月22日紙面掲載)