バンドー化学の2012年3月期中間連結決算は売上高が前年同期比1・9%増の437億1800万円、営業利益は同10・5%増の25億1100万円、経常利益は同21・8%増の27億6900万円となり、増収増益となった。売上高増収分(82億9000万円)のうち77億3000万円は海外売上が占めた。当期純利益は2億円(前期は特別損失が12億円)を計上した結果、同240・2%増の17億5200万円となった。
初期では、国内における震災復興需要やエコカー補助金等が後押しされる形で順調に推移したが、世界経済の減速の影響を受け、さらに中国における日本製品の買い控え傾向が顕在化する等、極めて厳しい状況で推移した。
伝動事業は自動車用伝動ベルト製品が国内需要が減少傾向にあるものの、アジアおよび北米の自動車の需要拡大に牽引される形で、前年同期に比べ販売は大幅に増加した。一方一般産業用伝動ベルト製品は先行きの不透明感に伴う設備投資抑制の影響を受け、販売が減少した。その結果、売上高が前年同期比4・9%増の280億300万円、営業利益が同1・8%減の21億200万円となった。
産業資材事業は国内の急傾斜用コンベアベルトの需要増や海外の運搬ベルトの販売増や東南アジア地域における運搬ベルトの販売も好調により、売上高が同4・8%増の87億2700万円、営業利益は同225・5%増の4億7900万円となった。
マルチメディアパーツ事業は欧州経済の低迷等の影響から電子写真出力機器メーカーの生産落ち込みにより、売上高は同12・5%減の40億6400万円、営業損失は7500万円となった。
通期業績予想はエコカー減税の終了および設備投資抑制傾向、さらなる円高の懸念、欧州経済の長引く低迷、中国における日本製品の買い控え等により、売上高は850億円(前回予想879億円、増減率3・3%減)、
営業利益は50億円(前回予想62億円、同19・4%減)、経常利益は50億円(前回予想61億円、同18・0%減)、当期純利益は32億円(前回40億円、同20・0%減)と業績予想を下方修正した。
2012年11月05日