横浜ゴムの12年度第3四半期累計連結決算は、11年1月1日から9月30日までの累計(参考値)との比較で、売上高は1・5%増の3930億6600万円、営業利益は同182・8%増の262億9900万円、経常利益は同418・1%増の254億5700万円、当期純利益は174億900万円となった。
第3四半期はタイヤ事業は国内新車用が伸びた一方、海外向けの販売が落ち込み、また、MB事業の販売が鈍化した。しかしながら、1―9月(第3四半期累計)ではタイヤ、MBともに販売が好調だったほか、値上げの浸透、原材料価格の比較的安値での推移、内部改善などで円高による為替影響などの悪化要因を吸収し、増収増益となった。なお、11年度から決算期末日を12月31日に変更したため(10年度までは3月31日)、参考値で比較している。
タイヤ事業は、売上高3082億3000万円、参考値比0・9%増、営業利益216億3100万円、同247・3%増となった。7―9月は、国内市販用は前年に発生した東日本大震災の復興需要などの反動により販売減となった。
海外は北米での落ち込みを受けて減収となったが、値上げの浸透などにより大幅な増益となった。国内新車用は自動車メーカーの生産増や装着車種の拡大により好調に推移。
1―9月でも国内新車用の大幅な販売増が牽引し、増収増益となった。
工業品事業(ホース配管、シーリング材、コンベヤベルト、ゴム支承、マリンホース、防舷材など)は売上高675億4200万円、同6・3%増、営業利益34億7500万円、同130・7%増となった。7―9月はマリンホース、防舷材、建築用シーリング材が低迷したが、ホース配管は海外の自動車向けが好調で増収となった。
1―9月では海外の自動車向けホース配管の大幅な販売増に加え、マリンホースや自動車用シーリング材の販売も好調で増収増益となった。
その他の事業(航空部品、ゴルフ用品など)は、売上高172億9400万円、同5・8%減、営業利益12億円、同23・3%減の減収減益となった。航空部品は7―9月、1―9月ともに補用品が堅調に推移したが、ゴルフ用品は市場価格の下落や主力商品の販売が伸び悩んだ。
通期の連結業績予想は8月の公表値を据え置き、売上高5760億円、営業利益490億円、経常利益440億円、当期純利益300億円を見込む。配当は中間配当8円、期末配当10円とし、年間で一株当たり18円を予定している。
2012年11月14日