電気化学工業は11月21日、都内の帝国ホテルで「デンカクロロプレン50周年感謝の集い」を開催した。取引先関係の代表者ら約120名が出席し、同社のクロロプレン事業の50周年を祝った。
デンカクロロプレンは1962年、自社技術により日本で最初に年間生産能力2400㌧で生産が開始された。クロロプレンゴム(CR)は耐候性、耐オゾン性、耐油性、耐摩耗性、難燃性、耐熱性、さらには強力な凝集性など優れた特性を持ち、加工しやすい合成ゴムとして知られる。
アセチレンを原料とする製造プロセスは量産化が難しく、製造工程で極めて爆発性の高い素材。同社は若い技術者が不眠不休の努力を重ねた結果、独自技術で製造技術を確立、世界で3番目、国内では初めて事業化に成功した。
式典の冒頭、あいさつに立った吉高紳介代表取締役社長兼社長執行役員は「多くのビジネスパートナーの皆様にご出席いただき、クロロプレン事業の50周年をご報告できますことを嬉しく思い、また皆様に対して感謝を申し上げます」と前置きし、続けて「現在は世界80ヵ国のユーザーに供給、世界最大規模の10万㌧体制を確立することができました。ここまで拡大できましたのも本日ご出席いただきました取引先関係者各位のおかげであり、改めて感謝申し上げます。今後も品種改良などを進め、需要家ニーズに応えて参りたいと存じますので、引き続きご指導をお願い申し上げます」と述べた。
来賓あいさつでは、三ツ星ベルトの西河紀男代表取締役会長が、生産開始時からクロロプレンを採用していた逸話などを交え、今後の事業の発展を祈念する祝辞を述べた。
引き続き、三井物産の田中誠一副社長が乾杯の発声を行い、祝宴に移った。