昭和ゴム グループ親会社が中国に駐在員事務所開設

2012年11月27日

ゴムタイムス社

 昭和ゴムは26日、親会社の昭和ホールディングス(以後「昭和」)が同社グループの事業展開の支援を行うため、中華人民共和国山東省青島市に駐在員事務所を開設したと発表した。
 また、タイにおいても同じく駐在員事務所を設立する予定。同社は、今後はこれらの事務所からの支援を活用し、現在行っているゴム事業のアジア全域展開ならびに国内事業の競争力強化に一層取り組んでいくとしている。
 中国における各種ゴム製品の調達や委託生産に関して、必要な交渉等を昭和へ委託することや支援を受けることにより、現地に密着した交渉や生産管理、新規委託先の開拓が可能となり、コスト面や品質面などに効果があるとしている。
 また、同社は既に中国においてゴムライニング製品を請け負うなどの事業を行っている。今後中国国内においては環境汚染対応、旺盛な電力需要対応などを中心に同社製品への需要が見込まれるため、2月より開始している新規分野である橋梁、鉄道、発電所等の公共事業分野などにおいて同社の独自技術が活かされるとしており、今後、昭和との協力を通じて現地展開の加速を期待している。
 同社のゴム事業は2009年に東洋ゴム工業よりショウワラバー マレーシア(旧トーヨーラバー マレーシア)を取得して戦後初の海外拠点を入手し、2月にはニューズ・ポリマー社の資産ならびに知的財産を昭和が取得し、同社がこれを事業化するという形で事業を拡大。この際に取得した常陸大宮工場での生産も徐々に増加しており、同社の事業拡大に貢献するものとしている。今後も昭和の支援を受けて、このような事案をアジア全体に拡大していく方針。
 今後の見通しとしては、駐在員事務所というグループ共有のインフラストラクチャーを活用することにより、調達力強化、ゴム事業の現地受注を嚆矢に積極的に事業化に取り組んでいく。また、既に3年間にわたり育成してきている中国人スタッフを現地に常駐させる予定。
 同社は既に平成23年6月27日に中期経営計画「アクセルプラン2012」をグループ共同で発表しており、中国ならびにタイへの駐在員事務所の設置はアジア展開を一つの軸にしている同計画の具体的な実行を助けるものになるという。
〈駐在員事務所の概要〉
▽事務所名=日本昭和持股
▽住所=中華人民共和国山東省青島市市南区福州南路九号新世界大慶第18眉1817号房同
▽首席代表=此下竜矢氏(昭和ホールディングス代表執行役最高経営責任者兼同社代表取締役)

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