帝人(大八木成男社長)は21日、同社が展開するバイオ由来ポリエステル繊維「PLANTPET」が日産自動車の100%電気自動車「日産リーフ」のシートおよび内装トリムの表皮材として採用されたと発表した。
「日産リーフ」は日産自動車がマイナーチェンジして11月20日より販売を開始している。「PLANTPET」が量産車の内装材として採用されるのは初。採用部位は、シート、ドアトリムの一部、ヘッドレスト、センターアームレスト。
採用されたシートおよび内装トリム表皮材は、同社と自動車向けシート事業を展開するスミノエテイジンテクノおよび日産自動車が共同開発したもので、石油由来のポリエステル繊維を使用した場合に比べ、化石資源の消費抑制や温室効果ガスの削減に貢献できることが評価され、採用に至った。
同社は「PLANTPET」について、自動車用のシートや内装材、衣料、衛生材料などへの用途開拓を積極的に推進している。今回の「日産リーフ」への採用を契機として、今後も「PLANTPET」の拡販を進め、2015年度には自動車用のシートおよび内装材用途においてポリエステル繊維の販売量に占める「PLANTPET」の割合を50%以上とする計画。
「PLANTPET」は構成成分の30%強がバイオ由来のポリエステル繊維。物性や品質は石油由来のものと全く変わらない。ポリエステル樹脂を構成する一部の成分をバイオマス(サトウキビ)の成分に置き換えた、いわゆる植物由来のポリエステル繊維であることから、化石資源の消費を抑え、そのカーボンニュートラル効果により温室効果ガスの削減にも貢献できる。
2012年11月27日