朝日ラバーは11月26日、第2四半期決算説明会を開催し、同社の横山林吉社長らが出席して概況を説明した。
同社の第2四半期連結業績は、売上高24億700万円、前年同期比1・4%増、営業利益8800万円、同50・1%増、経常利益6400万円、同68・9%増の増収大幅増益を達成。中間純利益は4000万円で同171・0%増となった。
販売面は前年同期に比べ微増横ばいとなったが、収益面は工業用ゴム事業の自動車ゴム部品の受注が増加、また海外子会社の黒字化で医療用ゴム製品並びにスポーツ用ゴム製品の受注減をカバーして大幅な増益を確保した。
同社は12年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を推進しており、今後はグローバル展開を加速させ、海外売上高比率を高める方針だ。
海外子会社の東莞朝日精密橡膠制品有限公司の売上高は1億3500万円、同8・8%増、朝日橡膠(香港)有限公司の売上高は1億1900万円、同10・2%増と順調に推移。両子会社とも第1四半期より収益性が改善し、中間期では黒字を計上した。東莞工場では遅れていた自動車部品の生産がスタートし、収益率の向上につながっているという。
中計目標については、海外売上高比率を12年3月期実績の9・1%から14年3月期には20%まで引き上げる。朝日ラバーでは北米、欧州、中国を含むアジアでの販売に注力、海外売上高は7億円、東莞工場では中国国内市場をターゲットに5億円の計13億円を目指す。
国内の今後の事業別戦略について、横山社長は次の通りコメントした。
「照明関連事業は欧米の自動車メーカーへの展開を図る。店舗照明や施設照明への拡販とレンズと白色レジスト材の販売を進め、売上高は27億円を目指す。医療関連事業は、ディスポーザブル製品の拡販に注力。今期設備投資を予定する新規製品の量産をスタートさせ、売上高12億円の目標達成を図る。機能製品事業はRFIDタグ向けの新製品の量産を開始する。ポテンシャルの高いマイクロTAS事業を前倒しで進める。この製品は試作を福島工場のクリーンルームで行っているが、白河工場も視野に入れて14年度の量産開始時までに生産拠点を決定する。機能製品事業の全体売上高目標は23億円」