さつき㈱ 　薄膜太陽光発電システムの受注本格化

　 時代の変化に対応し新しいビジネスモデルを構築する工業用ゴム・樹脂製品商社「さつき㈱」(祖父江一郎社長、大阪市中央区南船場４丁目10番29号さつきビル ）。

　ＯＥＭ事業を柱に省エネ・環境、バイオマス事業、デジタルサイネージ事業とその事業領域を拡大しており、家電用を主としたＯＥＭ／ＥＭＳ、受託製造サービス・販売部材、完成品調達サービス・販売、太陽光発電システムの販売・施工、ＬＥＤ・風力発電・バイオマス等の省エネ商品、サービスの販売を行っている。

　事業の柱である家電用ＯＥＭ／ＥＭＳでは、洗濯機、クリーナー、炊飯器、温水洗浄便座などの白物家電製品の部品と完成品の販売を行っており、日本の家電メーカーのほとんどに供給。特に炊飯器の内鍋では韓国で完成品を造り、日本市場に投入し、そのシェアはかなりのものという。白物家電製品は年間６００万台の買い替え需要があり、コンスタントな伸びを続けている。
　同社が展開する電子・電気機器（家電）受託製造サービスは、顧客の要求コストや仕様に基づき、電子機器や電気機器その他の設計開発から製造まで幅広い分野の完成品や基板ユニットのＯＥＭ生産を行っており、各ステップにおいて最も競争力のあるメーカーを同社が最適なコーディネートをして受託生産する、“ベストコーディネート型のＯＥＭサービス”。
　祖父江社長は「当社が設計・技術支援・部品購入・品質検査・物流を管理し、製造を海外協力会社が担当する体制を作る点が他社と異なる点であり、お客様が設備等の投資をせずに自社の生産基地を海外に持てることになる」と同社のＯＥＭサービスを説明する。
　一方、受託製造サービスに加え、近年、注力しているのが、省エネ・環境、バイオマス事業。省エネ・環境事業は、省エネ・環境（さつきネットワークサービス）として、省エネ環境商品の事業展開をトータルにサポートするネットワーク。「代理店事業」「販売手法商材」「各種商品」について同ネットワークに加盟する代理店が自由にチョイスして自社の事業展開に役立てることが出来るサービスを展開している。
　代理店事業では、薄膜太陽光発電システム、小型風力発電機を手掛けており、これまでのガラス結晶型太陽電池の半分以下の重さで、スレート屋根、折板屋根やビルの壁面へも設置できる薄膜太陽光発電システム『Ｌｕｚーｓｏｌａｒ』については、工場屋根、物流倉庫屋根への引き合いも活発で、今後の需要拡大に期待を寄せている。
　海外ではインドネシア、タイ、バングラデシュなどでの、風力、太陽光発電、海水淡水化装置などのエネルギー分野での需要が見込まれており、今後は輸出にも力を入れていくとしている。