三ツ星ベルト 匠の技術で「テーラーベルト」を開発

2012年12月10日

ゴムタイムス社

 三ツ星ベルト㈱は、新たなモノづくりのコンセプトを採用した搬送樹脂ベルトの新商品「Tailorbert(テーラーベルト)」を開発、新ブランドの第1弾商品「MX960」を来年1月に市場投入する。
 新商品は、生地や色調などにおいて、顧客要望に合わせたベルト品種を選定し、寸法裁断(カット)や各種プロファイル(パーツ部位)を溶着・縫製する。さらに、穴あけ(各種ボタンホール)や金具ファスナーなどのアクセサリー加工を施す様は、まさに洋服の仕立てと重なる。
 同社では、上質な背広を仕立てる匠の仕事ぶりになぞらえ、ブランドネーミングを「テーラー」と名付け、1本1本のベルトを丁寧に心を込めて製作する。
 産業資材事業本部搬送システム部部長の佐々木孝執行役員は「伝動ベルトとは異なり、搬送ベルトは加工を伴うもので、カスタマイズベルトを製造する様は洋服の仕立てであるテーラーと重なるイメージがある。また、テーラーは神戸が発祥の地であることがわかり、当社の本社が神戸であることも何かの縁だと思い、ブランドネーミングを決定した。テーラーの響きが上質感を表し、コンセプトにマッチすると判断した」と語る。
 「MX960」は、ピンを差し込むだけで、簡単に現場エンドレスが可能。ベルト材質はポリエステル製メッシュ心体にゴム製ラフトップカバーを施した。
 また、新たな加工技術として「新電光式エンドレス」方式を確立、裏面補強シートを溶着、屈曲性に優れるほか、従来の加工方式に対して期待寿命が約1割アップ(同社製品比)、さらにコスト削減も実現することを確認した。今後拡充する「テーラーベルト」への採用を図る方針だ。
 「テーラーベルト」は樹脂ベルト「ネオフレックススタート」シリーズの中の新ブランド商品に位置づけるが、新商品と独立して新たな加工技術も発表、ユーザーに対してはベルトを紹介するにとどまらず、上質な「匠の技」、裏打ちされた技術力をアピールすることで差別化を図る。
 「テーラーベルト」シリーズの拡充については、第2弾商品を来春発表予定で、13年は「テーラーベルト」シリーズで3~4品種をラインアップする計画。初年度の販売計画は約5000万円を見込んでいる。生産は同社名古屋工場。

 

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