メキシコ・タイ第2工場、インド新工場稼働へ
山下ゴム(鵜飼脩社長)は12月14日、同社本社で記者会見し、2013年3月期上期連結決算を発表した。同社の上期連結決算は日本、アメリカ、アジア地区でのホンダの完成車販売が順調に拡大したことから、売上高は258億円100万円、前年同期比39・3%増、経常利益は前年同期4億8900万円の損失から7億3600万円と黒字転換が図られた。
単体業績も売上高147億1200万円、同15・6%増、経常利益2億1400万円、同42・6%増の増収増益となった。部門別売上高は防振ゴムなどの型もの製品84億7200万円、同6・9%増、チューブ・ホースの押出し製品が27億600万円、同25・3%増、その他35億3400万円、同33・9%増となった。
連結通期業績予想は売上高が期初計画に比べ25億円減額の475億円、経常利益は7億円減額の18億円に下方修正した。
期初予想に比べ売上が減少するほか、国内工場の生産・統合移管ロスが生じることから下方修正した。
また、今期設備投資額は国内は研究開発投資中心に5億3000万円、海外生産拠点拡充で23億円を実施する。国内の埼玉工場から三重工場への移管は2013年中に完了予定。
同社はグローバルに生産拠点の拡充を進めており、2013年1月にはメキシコの第2工場(投資額(投資額13億円)、タイの防振ゴム第2工場(同15億円)、インド新工場(同13・5億円)が稼動する。
来期設備投資額は国内7億5000万円、海外拠点拡大設備投資40億円を計画しており、海外拠点はホンダのグローバル戦略車種に対応したタイ、中国、メキシコ、インドでの設備機器に投入する。「2014年度中には海外生産比率は70%を超し、生産能力は現時点に比べ3割アップする」(鵜飼社長)。さらに自動車市場が活発なインドネシアでの2輪用も含めた新工場の建設も検討中。
国内では約4億円を投じ、同社本庄テクニカルセンターに防振ゴムの研究機関の建屋を建設し、4柱加振機4台を導入し、加速させる。
また、同社は中期経営計画の中で、海外現地生産の拡充、グローバル最廉価調達の徹底、内政化の推進(ゴム・金具・金型・設備)、R&D・業務・管理部門のグローバル展開を掲げているが、R&Dについてはその本部を新興国に設けるべく検討を開始した。