謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
昨年は、震災復興需要や国内自動車生産が、東日本大震災からの復旧、エコカー補助金制度の復活などにより回復を示したことから底堅い回復が期待されました。しかしながら、欧州金融危機の長期化に伴う世界経済の停滞から、後半に入り、これまで牽引役を果たしていた新興国の成長率が鈍化し、また国内にあっては、国を挙げて復興や経済再生に邁進しなければならない時にもかかわらず、政治の混迷が続き、円高、エネルギー問題などの課題への対応の遅れ、さらには尖閣諸島の国有化による中国との関係悪化による影響など、従来に引き続き多事多難な1年となりました。
ゴム製品につきましても、自動車タイヤが輸出の不振ということもあり、5月以降減少に転じたのをはじめ、工業用品も、世界経済の減速に伴い、これまで順調に推移していた資源国向けの需要に陰りが見られ、さらにエコカー補助金の終了を境に国内自動車生産が9月以降前年実績割れとなったことから、8月以降は減速傾向が顕著となりました。この結果、新ゴムベースでは前年の実績を下回る見通しとなっています。
2013年01月15日