電気化学工業は20日、高密度ポリエチレン製集・排水管「トヨドレン®」の製造設備を2系列増設することを決定したと発表した。
増設は千葉県市原市の千葉工場、北海道美唄市の美唄分工場内で実施される。規模は農業用として2・5倍、稼動時期は2013年夏季中を予定している。
「トヨドレン®」は千葉工場他で農業及び土木用途に製造されている、高密度ポリエチレンを主原料として異型押出成型法により製造される樹脂製の管。同製品は主に農業用途では水田等に代表される各種圃場整備暗渠排水(農地に埋設し排水を促す)に使用され、土木用途では土地造成時の集排水・道路排水、トンネル中央排水等、各種工事に使用されている。
近年、特に「我が国の食と農林漁業の再生のための基本方針・行動計画」が10月25日に食と農林漁業の再生推進本部にて決定された後、農地区画の拡大や暗渠管(埋設する管)の設置が積極的に進められている。同製品はこの点から需要が急増するものと見込まれ、既存製造設備では供給量に制約が生じる可能性があるところから、今回2系列の設備増強を行うこととなった。
同社はきめ細やかな基盤整備による農業の体質強化の実現に寄与するべく「トヨドレン®」の安定供給に向けて取り組んでいく方針。
2012年12月21日