東拓工業㈱は、橋梁関連資材の需要増大に対応して、沖縄に新工場の設置を決定した。うるま市工業団地内に2800平方㍍の敷地の賃貸契約を行い、既存の工場建屋を活用して押出機など生産設備を導入、13年2月から生産・出荷を開始する。
同社はこれまで、沖縄地域の橋梁関連資材の需要に対しては本州の工場で対応していたが、スピーディーなデリバリーが可能になるなど、現地で生産販売した方がメリットがあると判断、新たな生産地の確保を探っていた。
同社の橋梁関連資材としてはポリエチレン製シースやトータク簡易排水装置、TACブリッジパイプなどがある。ポリエチレン製シースは、プレストレストコンクリート構造物のPC鋼材保護管(PC橋・PCタンク・他PC構造物)などに最適。トータク簡易排水装置は、橋梁伸縮装置からの漏水を集排水することにより、橋桁や支承などの鋼材が腐食しやすい環境を改善する。TACブリッジパイプは橋梁専用排水管で、曲げ配管が可能、簡単接続で塩ビ管との接続も可能、ポリエチレン製で寒さに強く軽量、などの特徴がある。
今回、うるま市工業団地において、工場建屋の有効利用ができ、早期に生産体制が構築できるメリットなどから進出を決定した。設備費など投資額は約1億円程度。同社では橋梁関連資材から生産をスタートし、状況により生産品種の拡大を狙う。