新春TOPインタビュー ニッタ

2013年01月01日

ゴムタイムス社

ブラジルに販社設立へ
    戦略推進投資を積極展開

 ―2012年を振り返って。
 國枝社長 世界各国の首脳、トップの交代が行われた。経済的には欧州財政危機問題が世界に影響を与え、先進国の低迷、中国を含めた新興国の伸び悩みなどにつながり、全体的に景気回復が遅れたことが印象に残る。
 グループの業績については、主要需要業界である半導体・液晶関連および建設機械業界が低迷し、上期の連結業績は減収減益となった。しかし、期初予想でも厳しい経営環境を想定していたので上期は想定内であるが、問題は下期以降だ。需要業界の動向は予想以上に落ち込みが大きく、通期業績予想を下方修正し、12年度の業績は10年度並みに戻るイメージだ。

 ―部門別の上期の状況は。
 國枝社長 上期の連結売上高は261億8500万円、前年同期比4・7%減、損益面は営業利益が9億700万円、同25・1%減、経常利益は持分法適用会社の業績も半導体・液晶業界の低迷により、持分法投資離形が減少して30億円、同13・2%減、中間純利益は23億7800万円、同23・8%減となった。
 主力のベルト製品は中国やアジアを中心とした繊維業界向けが堅調に推移したが、半導体・液晶装置業界向けが低調だった。ゴム製品ではOEM向け免震ゴムや道路資材は補修物件を中心に堅調だったが、高先機械シール製品が低調だった。関連会社向けのゴム素材製品も関連会社における販売減少により低調だった。この結果、同事業の売上高101億7200万円で同11・0%減となり、営業利益は7億4200万円、同29・7%減となった。
 ホース・チューブ製品は、建機向け油圧ホースが国内、アジア、北米ともに堅調に推移したが、一般空圧市場、半導体装置向けチューブは低調に推移した。一方、自動車部品はトラック向けエアブレーキ製品や燃料用チューブが国内外の需要増やエコカー補助金終了に伴う駆け込み需要などにより順調に推移した。この結果、同事業の売上高は99億9100万円、同1・5%増とわずかながら増収となった。営業利益は3億8800万円、同27・7%減となった。
 その他産業用製品事業は、空調製品は半導体・液晶業界向けが低調に推移。メカトロ・センサ製品は海外を中心に自動車業界の設備投資関連で堅調だった。また、半導体・液晶関連業界向けの感温性粘着テープのインテリマテープは業界低迷の影響で販売減となった。この結果、同事業の売上高は43億7500万円、同1・1%減、営業利益は原価低減などにより2500万円を計上した。

 

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