海外の増産体制を構築
自動車部品の回復に期待
将来的に海外生産井率50%目指す
メキシコ工場の建設や中国工場の拡大など海外生産の増大を進めるタイガースポリマー。将来的には海外生産比率を50%まで引き上げると渡辺健太郎社長は語る。同氏に本年の事業計画などを聞いた。
―12年を振り返って。
渡辺社長 先ず、タイ洪水によりタイ工場が水没し、昨年3月ごろに復帰、立ち直ったが、その後遺症に苦慮した1年であった。4月以降、生産を開始したがソフト面での回復が進まず、受注はたくさんあったものの生産管理面で立ち遅れ、生産計画がスムーズに復活できなかった。工場の水没という初めての経験で、後遺症が残ったのは仕方のないことだと認識している。
タイ拠点は世界の生産基地であり、当社もタイ工場から自動車ゴム部品を米国や日本へ輸出しているが、影響を少なからず受けた。
タイ工場の生産がストップしたことで、1月から3月までは日本で代替生産を行った。4月以降は支援目的の生産は収まったが、需要先メーカーの日本での生産増などもあり、日本の自動車ゴム部品の受注は好調に推移した。
―今期の業績予想について。
渡辺社長 中間連結を発表、合わせて通期の業績予想に関しては直近の需要動向を勘案して下方修正した。上期は順調に推移したが、下期以降、エコカーポイントの終了に伴い新車販売の減少や売れ筋車種の小型化による部品数減少や価格低下など、自動車部品事業を取り巻く環境が悪化、ゴムシート並びにゴムホースなど汎用品も期待していた復興需要が数量的に期待通りではなく、国内外ともに低調に推移している。
通期(2013年3月期)の連結業績については、売上高282億円、前期比4・0%増、営業利益7億円、同14・6%減、経常利益8億5000万円、同5・1%減、当期純利益6億5000万円、同49・9%増の増収減益の予想だ。