収益体質の強化図る
5ヵ年中計仕上げの年に
目標達成に向け「チャレンジ」
5ヵ年の経営プロジェクトの4期目を迎えている入間川ゴム。清水秀樹社長にこれまでの進捗状況と、仕上げの年となる次期の事業方針について話を聞いた。
―12年を振り返って。
清水社長 昨年を振り返ると、年初のスタート時は日本全体が震災復興を目指して回復基調にあり、国内自動車生産も順調に回復し、上期は良かったものの、その後需要は停滞し、下期には後退局面に移った。当社を取り巻く環境は、需要面は大きな伸びはみられず、収益面も原材料価格が高騰基調で推移し、天然ゴム価格は下落したものの相対的にコストアップ要因となり、合成ゴムシートなど価格改定を行うなど、経営的にも苦慮した1年であった。
―今期の業績推移について。
清水社長 今年度の業績は、当初計画に比べると上期は下回った。中間期では売上高が前年同期1ケタ台の減収、収益面は横ばいとなった。前期は震災後の4月、5月に加工メーカーや代理店が在庫補充に動き、当社の出荷が大きく伸び、それとの比較のため今期は減収の格好となった。
通期の業績見込みについては、積極的な受注販売活動を推進し、過去4年間の経営プロジェクトで収益体質の改善が着実に効果として表れているので、黒字は確保できるだろう。売上高は下期に上期のマイナス分をカバーして前期並の業績を計上できる見込みだ。なお、ゴムシートの価格改定も7月に汎用品を中心に適正価格への引き上げを目的に打ちだし、需要家との交渉の結果、10月に決着、その効果により収益改善に寄与した。