広幅シート用途拡大
筋肉体質の事業基盤を構築
シートメーカー初の3㍍広幅ゴムシートの生産を開始、新たな市場開拓を進めるクレハエラストマー。泉川治社長に新年の事業展開などについて話を聞いた。
―12年を振り返って、ご感想からお聞きします。
泉川社長 12年のスタートは、その前年の東日本大震災、タイ洪水の難局を乗り越え、復興を目指した勢いのある中でスタートし、上期は回復基調で推移した。しかしながら欧州の財政危機問題は解決せず長期化の様相を示し、これが中国経済にも波及、さらに日中関係も領土問題を契機に悪化して、世界全体が景気低迷の流れに移った。
―業績推移について。
泉川社長 当社を取り巻く経営環境は、内需では震災復興需要に期待したが、復興の遅れが目立ち、原材料も高止まりから乱高下した結果、収益圧迫要因となった。業績面では、中国向けのゴムシートの一部特定商品が経済環境悪化による需要減の影響を受けたが、これを除いた各セグメントは順調に推移、通期の見通しも第4四半期の増販を見込み、年初に立てた計画には届かないものの、売上高は前期実績対比では微増ながら増収の見込み。収益も経常利益ベースでほぼ横ばいを見込んでいる。