下期以降の自動車減差響く
川口化学工業の12年11月期決算(連結)は、売上高が68億2900万円(前年同期比2・6%減)、営業利益が1億4300万円(同1・9%減)、経常利益が1億3300万円(同8・7%減)、当期純利益はは8200万円(同35・7%減)の減収減益決算となった。
同社グループは、安定供給を行うための原材料調達先の確保や市場競争力を高めるための原材料のコストダウンを行い、生産合理化検討を進め、急速に変化する市場・生産環境の変化に対応できるよう設備更新をはじめとする生産供給体制の強化を行った。
部門別で見ていくと、ゴム薬品の分野では、国内の自動車生産が震災による大幅減産から昨年後半に回復に転じ、当年度当初の生産は昨年比大幅増加となったが、9月以降はエコカー補助金の終了や中国での日系自動車メーカーの減産影響により、前年に比べて減少となった。
同社の主要顧客であるタイヤ・ゴム工業用品・合成ゴム生産活動は、国内自動車生産の回復などにより堅調に推移してきたが、9月以降に自動車減産影響を受け減少に転じた。このことから、国内ゴム薬品の売上は前年同期比でやや減少した。
また輸出では、一昨年に発生したタイでの洪水被害は収束し回復したものの、為替が円高水準で推移したことと、欧州金融不安の長期化により中国をはじめとする東南アジア市場の成長が減速したことにより、売上は前年に比べてやや減少した。
この結果、ゴム薬品部門合計の売上高は42億800万円円(前年同期比2・6%減)となった。
樹脂薬品の分野では、主力の樹脂薬品について内外での競争が激化したことから売上が減少した。
この結果、樹脂薬品部門合計の売上高は9億3900万円(前年同期比1・6%減)となった。
次期(13年11月期)の業績予想は、売上高が67億円(前期比1・9%減)、営業利益が1億2000万円(同16・3%減)、経常利益が1億円(同25%減)、当期純利益が6000万円(同27・1%減)を見込んでいる。