東海ゴム工業の13年3月期第3四半期連結決算は、売上高1935億7100万円、前年同期比8・2%増、営業利益62億円、同18・0%減、経常利益64億4700万円、同17.1%減、四半期純利益35億2700万円、同23・8%増となった。
主要取引先の自動車業界は、新興国や米国でおおむね販売が好調に推移したほか、国内でも政府の環境対応車普及策である「エコカー補助金」効果で自動車生産台数が前年同期比でプラスになった。一方で、円高による輸出コストの増大や領土問題に伴う反日感情の悪化による中国市場でのシェア低下など、マイナス材料もあった。
こうした状況下で、同社グループはグローバルでの製造・販売網拡充による新規市場参入とシェア拡大に取り組むとともに、原材料・部材の調達経費圧縮や国内拠点の集約、物流システムの効率化などコスト削減策を推進し、収益力の高い経営体質の構築に注力した。
〈自動車用品〉
国内市場では、震災からの生産回復とエコカー補助金効果により、国内自動車販売台数が増加した。海外市場でも中国市場でのシェア低下はあったものの、新興国で販売が堅調に推移したほか、米国での景気回復による需要好転により、全体として好調を維持した。
この結果、同事業の売上高は1532億9000万円、同13・4%増、営業利益は46億400万円、同2・0%増となった。
〈一般産業用品〉
産業用ゴム製品分野では、中国での経済成長が鈍化した影響で建設・土木工事需要が落ち込んだことから、建設機械・工作機械向け高圧ホースの販売が苦戦したほか、プリンター向け機能部品など事務機器向け精密部品分野でも欧州をはじめとする世界経済の低迷で販売が伸び悩んだ。
この結果、同事業の売上高は477億7500万円、同5・9%減、営業利益は15億9600万円、同47・6%減となった。
通期の連結業績予想は売上高2600億円、前期比3・2%増、営業利益100億円、同22・0%減、経常利益100億円、同23・3%減、当期純利益60億円、同1・5%減を見込んでいる。
2013年01月31日