三井化学は、丸善石油化学㈱および住友化学㈱と合弁にて運営している京葉エチレン㈱(「KEC」)から離脱すると2月1日発表した。
同社は国内オレフィン供給体制において国際的な規模と競争力を構築すべく、1995年12月、京葉エチレン㈱に資本参加(出資比率22・5%)した。しかし、近年の中東や中国でのエチレンプラント新増設ラッシュによる需給バランス緩和や、シェールガス革命を背景に今後米国で予測されるエチレン生産能力急増などの事業環境の激変を受け、国内石化事業全体として抜本的な構造改革が生き残りのための必須条件であるとの認識に至った。
このような環境下、今後国内のエチレン生産量は年間600万トンを割り込むことが想定され、特にエチレンプラントが集中している市原地区では、生産能力が大幅に余剰となることが見込まれるため、丸善石油化学㈱および住友化学㈱へは、KEC存続を含めた運営方法の見直しや同社と出光興産㈱が協同で運営する千葉ケミカル製造有限責任事業組合(「千葉LLP」)への加入による市原地区エチレンセンター再構築検討を働きかけてきた。今般、三社間で協議の結果、同社がKECから離脱することに関し基本的に合意に至り、2014年度末の離脱を目処に実務面など細部に関する協議に入ることとなった。
同社は実施後も、千葉LLPの一層の運営強化などを通じ、引き続きエチレンから誘導品までを含めた石化事業の抜本的再構築を進めることにより、国際競争力の強化を図っていく方針。
2013年02月04日