横浜ゴム 第3四半期連結決算 売上、利益ともに過去最高

2013年02月18日

ゴムタイムス社

 横浜ゴム㈱の2012年12月期連結決算は、売上高5597億円、営業利益497億円、経常利益524億円、当期純利益326億円となり、過去最高の売上と利益を達成した。通期予想の売上高5760億円には届かなかったものの、営業利益(予想490億円)、経常利益(同440億円)、当期純利益(同300億円)は予想を上回った。 配当は11月公表より2円増配し、中間配当8円、期末配当12円の一株当たり年間20円を予定している。
 参考値(2011年1月1日から12月31日までの累計)との比較では、売上高は0・3%増(19億円増)、営業利益は85・7%増(229億円増)、経常利益は136・4%増(302億円増)、当期純利益は187・3%増(213億円増)となった。
 営業利益は国内新車用タイヤの大幅な販売増や工業品事業の回復、値上げの浸透、原材料価格の低下、内部改善に加え、期末にかけて円安が進行したことも利益を大幅に押し上げた。
 タイヤ事業は、売上高4446億円(参考値比0・6%減/25億円減)、営業利益434億円(同91・9%増/208億円増)の減収増益となった。国内はエコカー販売により新車用が大幅に伸び、市販用も新商品スタッドレスタイヤを中心に堅調に推移した。後半には中国問題により海外は需要の落ち込みで低調となったが、営業利益は一昨年からの値上げの浸透などにより利益を確保した。
 工業品事業は、売上高919億円(同6・1%増/53億円増)、営業利益51億円(同104・6%増/26億円増)の増収増益。海外の自動車向けホース配管が伸びたほか、マリンホースや自動車用シーリング材も好調だった。
 その他の事業(航空部品、ゴルフ用品など)は、売上高233億円(同3・9%減/10億円減)、営業利益13億円(同25・9%減/4億円減)の減収減益となった。航空部品が伸び悩み、需要減少傾向が続くゴルフ用品も主力商品の販売が低調だった。
 2013年度の業績予想は、売上高6300億円、営業利益590億円、経常利益560億円、純利益360億円の増収増益を計画している。 「海外市場でのタイヤ販売の本格的回復は下期になると思われる。原材料価格での比較的安値での推移や円安の進行など外部要因の後押しもあり、中計GD100のフェーズ3で計画した経常利益500億円を大きく上回る。外部環境の変化、販売価格の下落などリスク要因を十分注意しながらさらなる内部改善をすすめていく」(野地彦旬社長)配当は中間10円、期末12円と合わせ年間22円、2円増配とする予定。

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー