日本ゼオンの2013年3月期第3四半期連結決算は売上高が1865億8900万円、前年同期比6・4%減と減収となり、営業利益は171億4200万円、同39・8%減、経常利益172億4000万円、同36・5%減で減収減益となった。四半期純利益は112億2500万円、同30%減。売上の減収要因が数量差で104億円、価格差で18億円、為替で6億円で128億円の減収。また営業利益113億円の減益要因は数量差で33億円、為替で6億円、価格差で18億円、原料・原価で52億円、本社費等で19億円。
セグメント別では、エラストマー素材事業部門全体の売上高は前年同期に比べて107億200万円減少し1233億1200万円、営業利益は前年同期に比べて101億1900万円減少し151億6900万円。
分野別でみると、合成ゴムの販売は、国内自動車生産が期間を通じて堅調に推移したことや、主要用途であるタイヤの堅調な需要によるプラス効果はあったものの、世界経済減速の影響や海外市況の低下などの影響が大きく、売上高、営業利益ともに前年同期を下回った。また、合成ラテックスの販売は売上高、営業利益ともに前年同期を下回った。高機能材料事業部門全体の売上高は前年同期に比べて9億7900万円減少し363億3100万円、営業利益は前年同期に比べて11億8300万円減少し9億400万円となった。
通期業績予想は11月7日に発表した下方修正から変更はなく、通期売上高2600億円、営業利益220億円、経常利益210億円、純利益は120億円を予想。「売上高については2600億円を少し切ろうかと思われるが、営業利益はほぼ公表通り。経常利益、当期純利益は公表数値を上回るのではないかとみている。第4四半期については為替が円安に振れており、営業利益段階で為替の差益がプラスに出てくる。原料価格についてはナフサが今上がってきており、想定としては6万1300円が第4クォーターのナフサの想定。市況ブタジエンもトン当たり1900ドル程度までになるのではないかと考えており、為替はプラスサイドに動くが、原料は国内はある程度価格転嫁ができるが、輸出は市況が悪い中、なかなか難しい。為替感応度はドルで年間1円でフル5億円にプラス方向」(南忠幸取締役常務執行役員)
2013年02月18日