〈家庭用手袋〉 家庭用手袋の販売数量は合計で9724万9千双で前年比103・5%となった。
品種(素材)別前年比はビニール手袋105・1%、ゴム手袋102%、ニトリル手袋99・6%であった。 ビニール手袋、ゴム手袋ともに前年を上回ったが、ニトリル手袋が微減に終わった。ニトリル手袋は2008年頃まで順調に伸びてきたが近年頭打ちとなっている。
なお、一般用極薄手袋は18億9187万枚、前年比109・2%と、この数年は年率10%前後の伸びが続いており、ユーザーの衛生面の意識向上と用途の多様化が需要拡大につながっている。
〈作業用手袋〉 作業用手袋の販売数量は合計で1億3019万8千双、前年比102・4%で3年連続の上昇となり、各産業の海外シフトによるマイナス要因もあるが、上期を中心に堅調に推移したのと2年続きの厳冬による防寒用の上乗せも好影響となった。
品種別前年比は全面コート103・4%、片面コート93・9%、防寒タイプ113・6%であった。
〈医療用手袋〉 医療用手袋のうち、手術用手袋は7701万双で前年比106・4%で近年では比較的高い伸びを示した。
パウダーフリー比率も51・1%と前年比5・4ポイント上昇し、初めて50%超えとなった。(欧米では既に75%程度と推定されている)
感染予防の一環として工業会で啓蒙活動を展開している手術中交換や二重装着使用等もかなり浸透してきたものと思われる。
品種別前年比はパウダー付き95・9%、パウダーフリー119%であった。
歯科用手袋(ペアタイプ)は310万7千双、前年比83・7%と2ケタの減少となった。インプラント手術等の増加もあり、手術用手袋への使用変更も出てきている。品種別前年比はパウダー付き101・6%、パウダーフリー79・9%であった。
検査・検診用手袋は7億6465万枚、前年比123%となった。品種別前年比はゴム手袋97・3%、ビニール手袋105・7%、ニトリル手袋345・2%であった。特にニトリル手袋での市場開拓効果が大きな要因となった。