ブリヂストンは2月18日、12年12月期連結決算を発表した。売上高は3兆397億3800万円で前期比0・5%増と小幅な増収にとどまったが、営業利益は2859億9500万円、同49・5%増、経常利益は2850億4300万円、同59・0%増といずれも過去最高益を達成した。収益は売値改善や原材料価格が増益に寄与したことが主たる要因。ROA6%も当期で達成した。
決算概況を説明した津谷正明CEOは、過去最高益並びにROA6%達成について「強い手応えを感じている。進めてきた経営革新が間違っていなかったことを確信した」と語り「13年度も激しい環境変化が予想されるが、引き続き改革を推進していく」と語った。
西海和久COOは「新たなビジネスモデルの構築を進め、これが着実に実を結んできた。現実的に進まない部分もあったが、今後は皆がアイデアを出してチームワークを活かし、結果につなげていきたい」と意欲を示した。
同社の12月期連結決算は、売上高3兆397億3800万円、前期比0・5%増、営業利益2859億9500万円、同49・5%増、経常利益2850億4300万円、同59・0%増、当期純利益1716億500万円、同66・7%の増収増益。営業利益、経常利益は過去最高を更新した。
営業利益段階での増減要因は、為替差損(120億円)、主に欧州での戦略商品販売減(50億円)、販管費増(40億円)が減益要因となったが、原材料価格の低下(920億円)、売値改善・数量他(226億円)、原価償却費減(10億円)が増益に働き、差引き946億円のプラスとなった。
タイヤ事業の売上高は2兆5572億円、同1%増、営業利益は2859億円、同49%の増収増益。新車用は欧州が乗用車、トラック・バス用ともに前年を下回ったが、日本および北米は前年を上回った。市販用タイヤは乗用車用が日本市場でプラスとなったほかは、トラックバス用を含め前年を下回った。多角化事業の売上高は4990億円、同横ばい、営業利益は255億円、同339%増。
次期の連結業績は、売上高が前期比17%増を見込み、営業利益、経常利益ともプラス予想で最高益を更新する予想。