三菱樹脂 アルミ樹脂複合板の欧州拠点を設立

2013年02月25日

ゴムタイムス社

 三菱樹脂は21日、主に内外装用建築材として使用されるアルミ樹脂複合板「アルポリック」において、今後の需要の伸長が見込まれる欧州やトルコ・中央アジア地域をターゲットに、同事業としては初となる欧州(ドイツ ヘッセン州 ヴィースバーデン)に新たな製造・販売拠点を設け、2014年春に営業運転を開始すると発表した。

「アルポリック」の特長としては、軽量で剛性に優れ、平面性にも秀でていること、加工(曲げ、折り、切断など)が容易であること、不燃グレードは世界トップレベルの不燃性を有していることなどが挙げられる。
 世界130ヵ国以上に販売実績を有し、アルミ樹脂複合板の世界ブランドとして認知される同製品は、現在、日本の上田工場(長野県上田市)、東京製造所(東京都青梅市)と、Mitsubishi Plastics Composites America社(米国ヴァージニア州 MPCA社)で製造を行っている。
 欧州地域への販売は現在日本から輸出しているが、輸送に2ヵ月以上を要すること、為替変動の影響を大きく受けることから、同地域の販売を伸ばすことが困難だった。しかし、欧州各国はドイツを中心に建築材料の不燃基準が厳しく、不燃性に優れるグレードを有する同製品にとっては拡販余地の大きな潜在市場であり、かつ、東欧やトルコ・中央アジアは、近年の経済発展に伴う建築ラッシュが続く、魅力的な市場となっている。
 そこで同社は、ポリエステルフィルムの製造販売を行う同社のグループ会社 Mitsubishi Polyester Film GmbH(MFE社)が拠点を置くドイツ ヘッセン州 ヴィースバーデンの工業団地内に、同製品の新たな製造・販売拠点の設置を決めたという。投資額は約20億円、生産能力は約150万㎡/年の予定。今春から建設工事を開始し、MFE社とも連携しながら2014年春の立ち上げを目指すとしている。
 同社は、欧州の新拠点を活用し、優れた不燃性が求められる高付加価値市場や、東欧・トルコ・中央アジアなどの新興国市場での販売を拡大することで、アルミ樹脂複合板における世界トップメーカーを目指していく。

   【新拠点の概要】
▽所在地 ドイツ ヘッセン州 ヴィースバーデン
▽生産開始 2014年 春
▽生産能力 150万㎡/年
▽敷地面積 5,300㎡

アルミ樹脂複合板「アルポリック」

アルミ樹脂複合板「アルポリック」

 

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