1万5千㌧の新ライン増設
JSRおよびグループ会社のエラストミックスは、タイにおけるカーボンマスターバッチ(CMB)の生産拡大を決定した。13年6月に、タイ・ラヨン県にある合弁会社「エラストミックス・タイランド」に、年産1万5千トンの新ラインを増設し、総生産能力を年3万9千トンへと大幅に増強する。
自動車生産の拡大が続くタイを中心とするASEAN地域において、主要顧客である日系自動車部品メーカーの需要増に対応していく。 「エラストミックス・タイランド」は、タイおよび近隣諸国の自動車部品メーカー向けを中心にCMBを供給。増大する需要に対して、11年に9号バンバリーミキサー(混練機)を最新鋭機器(能力9千トン/年)に更新、次いで、12年末に11号バンバリーミキサーを最新鋭機器(能力1万5千トン/年)に更新し、高効率化による供給体制の強化を図ってきた。
タイにおける自動車生産は今後さらに拡大が見込まれるため、今回11号バンバリーミキサーを新たに増設することにした。この増設により、同社はエラストミックスグループで最大の生産能力を持つ工場となり、ASEAN地域におけるゴムコンパウンドのトップメーカーとしての位置づけを確固たるものとする。
中国においては、天津の生産拠点の移転を決定し13年春の稼働を目指し新工場の建設を進めており、佛山および福州の工場と合わせ生産・供給体制の充実を図っていく。また、2月14日に発表した通り、インドネシアにおいても、合弁会社を設立してASEAN地域で第2となる生産拠点を新設することを決定している。これに今回のタイでの能力増強を加え、海外における生産体制をより強化することで、グローバルな事業展開を積極的に推進して行く方針。