東海カーボンはこのほど、カーボンブラックの販売価格の改定を決めた。適用時期は4月1日から、全品種キロ当たり17・5円の値上げを実施する。
カーボンブラックの原料油価格は、原油価格が依然として高止まりしていることに加え、為替の急激な円安の進行に伴い、大幅に上昇している。
これら原料油価格上昇による大幅なコスト増は、自助努力によるコスト削減だけでは吸収することが困難となっており、今後の安定供給継続のためにも価格改定が必要と判断した。
カーボンブラック事業は、世界景気の減速などによるタイヤ生産の減少や秋口からの国内の自動車生産の落ち込みなどにより、需要は国内外とも減少基調で推移。震災で操業停止していた石巻工場が昨年6月から全面的な生産を再開したが、カーボンブラック販売量は第3四半期で前年同期を下回った。
営業利益は販売数量減や石巻工場の操業再開に伴う減価償却費が増加し、2割強の減益となった。
2013年03月11日