従来比13%燃費が向上
住友ゴム工業は3月7日、トラック・バス用低燃費オールシーズンタイヤの公開燃費テストを開催した。
公開テストの前に、今回使用される新商品「エナセーブSP688」の技術説明を常務執行役員タイヤ技術本部長の西実氏が行った。
エナセーブSP688は、タイヤの転がり抵抗を34%低減し、燃費性能を大幅に向上したトラック・バス用低燃費オールシーズンタイヤ。
西氏は「低燃費性能と耐摩耗性能を高いレベルで両立できている」と新商品を訴求した。
なお、更生タイヤ「SP688R」は9月に発売予定。
公開燃費テストは、2台のテスト車をバスで追走する形で行われた。
テストタイヤには「エナセーブSP688」、比較するコントロールタイヤには「SP670」を使用。
テストはトラック2台(1号車、2号車)にそれぞれのタイヤを装着し、同じコースを走行する方法で行われ、2回目のテストでは車両間の影響を無くすため、タイヤを車両間で入れ替えた。
計測区間は東北自動車道阿武隈PAから須賀川IC間の17キロ。
燃料消費量は、燃料タンクとエンジンの間に設置した流量計で測定し、走行速度と距離は、路面の反射光から速度を計測する非接触速度計で測定。この二つのデータを統合することにより、正確な燃料消費量を測定する。
走行中の燃料消費量は、2キロ毎に各車両からの無線により、バス社内に報告された。
車両はいすづギガ、走行速度は80キロ、車両の積載量は約90%で走行された。車両間でのタイヤの入替えは、全国TB作業コンテストの優勝者、準優勝者が目前で行い、安全で素早い作業を披露した。
テスト結果は、1回目で14%、2回目で12%、平均で13%新商品エナセーブSP688を装着した車両の方が燃費が良いという結果になった。
往路走行時に燃費が良かったのは標高差が120M程あったため。
2回目の往路で120近くの大きな差が出たのは、燃費の良かったエナセーブSP688を装着した車両が後続を走ったため、前の車両に追いついてしまいアクセルオフする回数が増え、燃費がより向上したため。
結果について、芝野圭三ダンロップ営業本部技術サービスは「新商品は確実に燃費が良くなったことがわかって頂けたと思う」と新商品の燃費性能に自信を見せた。