公共投資関連需要に期待
12年度の需要は1割程度の減 材料費高騰で価格改定が課題
わが国のゴム精練メーカー(CMB企業)は、ゴム配合技術力の研鑽に努め、高品質なコンパウンドをゴム加工メーカーに提供し、高機能ゴム製品の開発に多大な貢献を続けている。
ピーク時には、国内のマスターバッチ市場は年間で24万㌧(日本ゴム精練工業会推定)を超えていた時代もあったが、グローバル時代に突入し、自動車メーカーが海外生産を強化、それにつれて部品メーカーも現地調達化の流れに対応して海外生産にシフト、さらに景気変動から不況時には加工メーカー自信が外注を取りやめ、内製化を図ったこともCMB企業にとっては需要減を招き、厳しい経営環境となった背景がある。
日本ゴム精練工業会(山本誠会長)は2011年度に加盟各社を対象に年間生産量の調査を実施、それによると11年度は業界全体で約13万㌧の結果を得た。大手のCMBメーカーが中国やタイに生産拠点を確保、現地需要に対応していることから内需が縮小していることは否めないが「日本の加工メーカーが国内で内製化に移ったことが国内市場が急激に落ち込んだ大きな要因」(CMBメーカー)と分析する。
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