2012年の合成ゴム出荷実績 工業用品向けが2ケタ減

2013年03月25日

ゴムタイムス社

 国内出荷減を輸出がカバー 前年比横ばいの154万㌧に

 日本ゴム工業会が経済産業省統計に基づきこのほどまとめた2012年の合成ゴム品種別出荷実績によると、合成ゴム総出荷量は国内向けが前年比95・9%、100万6562㌧、輸出出荷が同110・5%、53万6254㌧となり、輸出出荷の2桁増が国内出荷の落ち込みをカバーし、同100・5%、154万2816㌧のほぼ横ばいとなった。統計表は6面に。
 ゴム産業全体で夏以降、エコカー補助金制度の終了や同制度が終盤盛り上がりに欠けたこと、中国の景気低迷、日中の関係悪化、欧州の債務問題などマイナス要因が重なり、タイヤはじめ自動車用ゴム部品の生産が落ち込んだのを反映し、国内出荷のゴム工業向けは前年比95・2%、76万3397㌧と前年実績を割り込んだ。
 製品別にみると主力の自動車タ・チ向けが前年比96・8%、56万5362㌧、履物向けが同96・7%、1万4715㌧、べルト、ホースなどの工業用品向けが同88%、11万6627㌧となっており、工業用品の落ち込みが大きかった。
 国内の品種別出荷実績
は、主力の汎用合成ゴムSBR、BRともに振るわず、IRのみが同111・5%と2桁の伸び。
 一方、前年比15%増と大きく伸長した輸出はCRを除くSBR、BR、IR、NBR、IIR、EPDMが前年実績を上回り、なかでもSBRが同123・7%、EPDMが同110・8%と高い伸び。

合成ゴム品種別出荷量