ニッタは2013年度入社式を開催した。
新入社員に対して、國枝信孝社長のあいさつは以下の通り。
128年前、創業者の新田長次郎翁は、ここ大阪の地で苦難の連続を経て、日本で初の工業用ベルトの製造を始められました。そして開国間もない国内産業の勃興期にあって、いち早く海外にも眼を向けられ、技術開発ならびに事業の拡大、多様化に邁進され、今日のニッタGの強固な礎を築かれました。私達が、このような歴史を持つことができているのは、創業者の「発明・改良・円満」という類い希なる理念が、その後の諸先輩方にもしっかりと受け継がれ、今日まで生かされてきた結果だと思います。皆さんには、まずこのことを心に刻むとともに、このような理念や歴史のある会社に入社したことへの「誇り」を持って頂きたいと思います。
ニッタは、本日より昨年4月よりスタートした中長期の成長戦略であるV2020の2年目に入ります。詳細はこれからの研修で学んで頂きますが、皆さんはV2020を推進するという大きな役割を持っていること、そして、我々も大いに期待していることを認識しておいて下さい。
さて皆さんは、本日よりひとりの社会人として、またニッタGの組織の一員、企業人になられるわけですが、この機会にこれからの新しい仕事、生活に夢を持ち実り豊かな人生設計をして欲しいと思います。そのために、皆さんに三つのお願いをしたいと思います。
一つ目は、安全第一、健康第一ということです。
安全第一はメーカーとしての基本中の基本です。これから始まる研修の中で、心と体の隅々まで叩き込んでください。そして健康第一は、身体だけでなく、心身ともに、であります。学生生活から企業人へと生活環境が変わることにより心身両面にわたりバランスを崩しやすくなります。特に一年目は自己管理をしっかりし、無理せず日々ベストコンディションで仕事ができる状態にしておいて下さい。
二つ目は、同僚、友人、知人を大切にし、どんどん輪を広げて欲しいということです。人との出会いや絆を大切にしようと思いつづければ、5年10年30年と年を重ねる毎に人脈が広がり、自分の貴重な資産になっています。そして予想もしない局面で、その人の輪が力となり、付き合っていて良かったとおもうことがある筈であります。創業者は「円満」という言葉を極めて大切にされ実践されていましたが、今お話したことは、この「円満」にも通じるものだと思います。
三つ目は、志を高く持って自分を磨き続けて欲しい。そして少なくとも一つの得意なものを持って欲しいということです。皆さんの会社における持ち場は異なって来ると思いますが、夫々の持ち場で、この事は自分はNo.1だというものを持ってください。そして日々それを磨いてください。
このことは会社のためと思わなくても結構です。むしろ自信や誇りを持って生きるための自分の人生のためだと考えてください。いつか人生を振り返る時に満足してほしいからであります。
・「安全第一、健康第一」
・「人の輪を広げる」
・「志を高く、自分を磨き、得意分野を持つ」
この三つのお願いは、皆さんにとって今はなかなか実感が湧かないかも知れませんが、将来のニッタを担って頂く皆さんにはぜひ心の片隅において忘れないで頂きたいのです。
V2020の達成の一員として、またニッタGの飛躍の為、皆さんが、高く羽ばたくことを祈念して、私の挨拶といたします。
2013年04月09日