環境エンジニアリング商社の極東産業㈱は4月5日、本社会議室で記者会見を開き、石田英明氏(57歳)(伊藤忠商事㈱元トルコ・イスタンブール支店長)の代表取締役社長就任内定をはじめとする新役員体制を発表した。
新役員体制については、3月1日付で中村俊介専務取締役(56歳)を代表取締役副社長、中村康二取締役(46歳)を常務取締役にそれぞれ昇格させ、丹羽智久中部支店長を4月26日付で取締役に選任する。
新役員体制は経営陣の若返りに加え、同社の課題とする海外取引の拡大も含めた新たな経営戦略の見直しを図り、さらなる発展を目指すもの。
今回の社長交代について中村国夫会長は「創業者がかつて元伊藤忠商事会長の瀬島氏と懇意であった関係から、伊藤忠から人材を推薦いただき、同社トルコ代表イスタンブール支店長だった石田氏を出向で当社社長として迎え入れることになった」と説明。
また、平成19年4月から本年2月末まで在任6期の飯澤邦雄社長は顧問に就任。飯澤氏は在任期間を振り返るとともに業績概要を発表、「第52期は当社の主力得意先である東電が東日本大地震とそれに伴う福島第一原子力発電所の崩壊による放射能事故では甚大な被害を受け、また半導体業界の急激な業況悪化という経済環境にもかかわらず、経常利益7200万円を達成することができた。第53期の今期は復興需要(ポリエチレンパイプ)の特需や新規開拓などにより増収増益を達成した」と述べた。
次期の業績見通しについては、復興需要関連はじめポンプメーカー向けの新規開発製品などの拡販により売上高29億4000万円、経常利益6000万円の増収増益を見込んでいる。
新社長に内定の石田英明氏は昭和30年4月生まれ57歳。岡山県出身。東京大学航空学科を卒業後、昭和54年4月伊藤忠商事に入社、長く自動車部門に在籍。完成車、自動車部品の輸出業務のみならず、自動車分野の部品製造やリースなどの事業管理やディーラー経営にも携わる。インド在住(計6年)の経験もある。大学時代にアメフト部に所属し、卒業後も長らくコーチを務めるスポーツマン。
性格は明るいとする石田氏のモットーは誠心誠意。「伊藤忠のプラント部隊との連携強化で海外事業を強化していく」と抱負を語る。