東洋ゴム タイに現地販社を新設

2013年04月09日

ゴムタイムス社

 東洋ゴム工業は4月8日、タイヤ事業におけるアジア成長戦略の一環として、タイでのタイヤ販売子会社「Toyo Tire(Thailand) Co., Ltd.(TTT)」(同社100%出資現地法人)を2013年4月1日付で設立し、事業を開始したと発表した。新車装着用タイヤの業務開始は2013年4月、乗用車用市販タイヤの業務開始は7月を予定している。
 ASEAN諸国における自動車市場は、世界の大手自動車メーカーの新工場建設や生産拠点増強などの後押しにより近年加速度的に成長し、今や中国市場に匹敵する規模になっている。中でもタイは東南アジア最大規模の自動車市場で、今年2月の同国における自動車販売台数は前年同月比40%を超えるなど、ASEAN諸国の中でも突出した成長を遂げている。同社は同国を東南アジアにおける重要な戦略市場として位置づけ、これまで現地販売代理店を通じてTOYO TIRESブランドのタイヤを販売してきたが、年々高まる需要をさらに獲得していくために、現地販社(TTT)を新設したとしている。
 TTTでは、現地販売チャネルとともに乗用車用市販タイヤの販売強化に乗り出すと同時に、現地自動車メーカーへの新車装着用タイヤの販売力向上を図る。また、タイでは自動車保有台数の過半数をSUVやピックアップトラックなどが占めており、同社製品の中でも北米を中心に高い支持を得ているライトトラック用タイヤの販売も積極的に推進していく予定。
 同社は、中期経営計画「中計’11」において、北米、日本、アジアの3極を基点としたグローバル供給体制の構築を進めている。中でもアジア地域での販売はタイヤ事業の成長基盤を押し上げる最も重要な市場と位置づけている。TTTは5月に竣工予定の同社マレーシア新タイヤ工場(Toyo Tyre Malaysia Sdn Bhd.以下TTM)から高品質なタイヤの供給を受け、タイ市場でのタイヤ販売ビジネスを拡大展開していく予定。タイ販社TTT設立、マレーシア製造販売会社TTM竣工を足がかりに、東南アジアにおける地産地消を積極的に確立し、当該地域での産業発展にも寄与していくとしている。
〈新会社の概要〉
▽名称=Toyo Tire(Thailand) Co., Ltd.
▽設立日=2013年4月1日
▽所在地=2/1, Sukhaphiban 2 Rd., Pravet, Bangkok 10250, THAILAND
▽代表者=代表取締役笠井完二(アジア・オセアニアビジネスユニット長)
▽資本金=1億タイバーツ(邦貨=約320百万円)※同社グループ100%出資
▽社員数=11人(予定)※2013年時点

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