川口化学 13年第1四半期決算 ゴム薬品不振で売上11%減

2013年04月10日

ゴムタイムス社

 川口化学工業の2013年11月期第1四半期決算は、売上高が14億1100万円で前年同期比11・3%減、営業損失は300万円(前年同期は営業利益3200万円)、経常損失は900万円(前年同期は経常利益3000万円)、四半期純利益は300万円、同59・6%減の減収減益となった。
 自動車業界では国内自動車生産販売台数が減少した結果、自動車タイヤ・工業用品生産においても前年同期比で減少、販売面では為替が円安に転じたことから輸出について販売を拡大したものの、国内自動車生産の減産により全体では前年同期を下回る水準で推移した。原材料面では、ベンゼンやナフサ価格が上昇に転じたこととあわせ、円安の進行により原材料価格が上昇傾向であることから、同社を取り巻く環境は依然として厳しい状況にあるとしている。
 ゴム薬品の売上高は9億2100万円、前年同期比8・4%減。国内の自動車生産は、昨秋以降エコカー補助金の終了や中国での日系自動車メーカーの減産影響により、当第1四半期に入っても生産台数の減少状況が継続。この影響により、同社の主要顧客であるタイヤ・ゴム工業用品・合成ゴム生産が減少したことから、国内ゴム薬品の売上は減少した。輸出においては東南アジアをはじめ中国において回復傾向がみられることや、主力商品の輸出に注力したこととあわせ、為替が円安に転じたことから売上は前年に比べ増加した。
 樹脂薬品の売上高は1億6800万円、同20・4%減。樹脂薬品は、主要需要先である国内外のアクリル酸・アクリル酸エステル・ABS樹脂・MMA等の市況は回復基調であるものの、昨秋以降の国内アクリル酸生産の大幅減少の影響、内外の競合先との国内競争が激化したことから、売上が減少した。
 中間体の売上高は1億3600万円、同25・6%減。界面活性剤中間体ならびに染顔料中間体は顧客の生産が堅調に推移したことから売上を伸ばした。農薬中間体は一部品目の早期受注があり売上増。医薬中間体機能性化学品においては一部品目の販売増加があったものの、主品目で顧客の需要が伸びず受注に至らなかったことから売上が減少した。
 その他部門の売上高は1億8400万円、同3・3%減。環境用薬剤は市場動向に合わせた生産対応を行った結果、売上は堅調に推移。潤滑油向け薬品は国内外市場の生産減の影響を受け、品目により売上に増減があった。新規用途向け薬品は、品目により売上に増減があったが、新規受注も獲得した結果、売上を伸ばした。
 通期業績予想は売上高64億円、前期比6・3%減、営業利益1億2000万円、同16・3%減、経常利益1億円、同25・0%減、当期純利益6000万円、同27・1%減の減収減益を見込んでいる。

 

 

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