東レは15日、バイオマス由来のポリマー素材・製品に関する統合ブランドとして、 「ecodear」(エコディア)を設定し、2013年度よりグローバルに展開を開始すると発表した。
同統合ブランドの狙いは、同社が、繊維・樹脂・フィルムという幅広い分野で、バイオマス由来ポリマー素材・製品事業の拡大を通じて環境問題へのソリューションを実現していくという強い意志を同ブランドにより、世界に訴求し定着させていくことにある。カバーする事業領域は、同社の基幹事業である繊維(原糸、原綿、テキスタイル)・樹脂・フィルム、素材はバイオベースPET・バイオベースナイロン・3GT(繊維)・ポリ乳酸(PLA)等。
同統合ブランドの選定にあたっては、従来、ポリ乳酸(PLA)の製品ブランドとして展開していた「Ecodear」(エコディア)の定義を拡張し、同社が事業展開を行っている同素材・製品全般に適用することとし、それに伴い新たなブランドロゴを策定した。2013年度より各展示会、宣伝・広告、繊維素材ラベルなどで展開予定。
化石資源の枯渇や世界規模でのエネルギー消費量の増加が進行する中、各種ポリマー製品を再生可能なバイオマス原料から製造することは重要な課題であり、同社は、高分子化学、有機合成化学、バイオテクノロジーといったコア技術の融合により、本課題の解決に精力的に取り組んでいくとしている。
同社は、「全ての事業戦略の軸足を地球環境におき、持続可能な低炭素社会の実現に向けて貢献していく」という経営方針のもと、バイオベースPET、バイオベースナイロン、ポリ乳酸(PLA)を含むバイオマス由来ポリマーの研究・開発、事業拡大を積極的に推進している。また、同事業の拡大は、中期経営課題「プロジェクトAP-G 2013」で掲げる「グリーンイノベーション事業拡大(GR)プロジェクト」の中核を成す重要な取組みであり、同統合ブランドの展開により、これを更に加速していく予定。同社は今後も「ケミストリーの力」を駆使して環境・資源・エネルギー問題にグローバルに取り組み、持続可能な低炭素社会の実現に貢献していく考え。
2013年04月18日