三菱化学は22日、米Comtrex社の樹脂コンパウンド事業を買収したと発表した。
同買収は、北米自動車産業向けに熱可塑性エラストマーおよび塩ビコンパウンドの販売を拡大し、北米における機能性樹脂事業の基盤を強化するためのもの。
Comtrex社の塩ビコンパウンド事業は30年以上の歴史を持ち、その優れた技術力から、北米自動車産業向けに確たる販売実績を有している。さらに、2000年からは熱可塑性エラストマー事業にも参入し、近年急成長を遂げている。
一方、三菱化学は北米において、2005年にMitsubishi Chemical Performance Polymers, Inc.(米国サウスカロライナ州グリア市)を設立し、熱可塑性エラストマー・接着性樹脂などの各種機能性樹脂を幅広く事業展開している。また、2011年12月には出資していた他社との塩ビコンパウンド事業の合弁会社の全株式を取得、2012年11月にはその主力製造拠点であったBellevue工場も買収するなど、北米における機能性樹脂事業の強化を図ってきた。
同社は今回のComtrex社からの樹脂コンパウンド事業買収と、同社の事業・顧客基盤を通じた各種シナジー効果の追求により、北米をはじめ世界各地域における機能性樹脂事業をいっそう拡大させ、機能性樹脂事業のグローバル展開を加速していく方針。
〈買収する樹脂コンパウンド事業の概要〉
▽事業会社名=Comtrex, LLC
▽所在地=米国ミシガン州ウォーレン市
▽代表者=Wyman Bolton氏
▽親会社=Cortran Group(持株比率100%)
▽売上高=約2000万ドル(2012年)
▽主要事業=熱可塑性エラストマー・塩ビコンパウンドの製造販売
▽従業員数=約40名
2013年04月23日