独ランクセスは23日、シンガポールに拠点を置くPCTS Specialty ChemicalsPte. Ltd.(PCTS社)を買収したと発表した。
買収価格は非公開で、売買契約は直ちに成立しています。同買収は、メガトレンドである「都市化」に対応するために、バイオサイド製品のポートフォリオ強化の一環として行われた。
この買収によって同社は従来のバイオサイド製品群を補完し、さらにPCTS社の塗料・塗装分野における定評ある専門性とノウハウからメリットを得ることで、急成長するアジア太平洋地域において塗料・塗装向けのバイオサイド製品の有数のサプライヤーとなる。
PCTS社は、健康・安全・環境に関する厳格な基準に準拠し、環境に優しい水性塗料用バイオサイドに特化している。バイオサイドは微生物に
よる塗装表面の劣化と変色を防ぐ。
PCTS社は近代的な製造設備と研究施設を有し、従業員は約20名。2012年度の売上高は数百万ユーロとなり、その60%が中国市場で占められている。買収前はNIPSEA Technologies Pte Ltd.が株式の過半数を保有していた。
ランクセスの経営委員会メンバーであるレニェー・ファン・レッセル氏は「この買収は、メガトレンドである『都市化』に対応する高性能ソリューションの主要サプライヤーとして、ランクセスのポジションを明確に示すものです。さらに、活況のアジア市場におけるランクセスの資産基盤の強化となります」と述べている。
PCTS社は、ランクセスのパフォーマンスケミカルズ部門に属する物質保護剤(MPP)ビジネスユニットに統合され、PCTS社の施設が物質保護剤ビジネスユニットのアジア太平洋地域における新事業本部となる。物質保護剤ビジネスユニットはすでにバイオサイド製品の世界有数のサプライヤーであり、また、飲料向け安定剤に使用される有効成分を提供、さらに殺菌剤用フェノール系有効成分の世界有数のメーカー。同ビジネスユニットはトルステン・デア氏が責任者を務め、約350名の従業員が従事している。
2013年04月23日