2012年のゴム製品生産は上期前半は国内自動車生産が、前年3月の東日本大震災による生産減から大幅な回復を示したが、9月以降はエコカー補助金の終了に伴い失速したことに加え、円高、欧州債務危機の長期化、新興国の成長鈍化、日中関係の悪化などの影響を受け、新ゴム量は141万5000トン、前年比96・2%と3年ぶりに前年水準を下回った。過去最高の2007年度と遜色のない、2008年比86%の水準にとどまった。
自動車タイヤが輸出を中心に5月以降マイナスとなったほか、8月以降は自動車向けの製品を中心に前年実績を下回る製品が増加した。
本年に入っても自動車タイヤ以外の工業用品生産のマイナス幅が大きくなってきている。自動車生産については昨年の9月以降マイナスとなっており、本年2月の段階では15・1%減の2ケタのマイナス。動タ、ゴムホース、工業品の主要品目は生産量、出荷金額ともに大幅なマイナスとなっている。一方で自動車生産と関連の薄い履物、医療用品、運動用品などはプラスに転じている。なかでもゴムベルトは生産量、出荷金額ともにプラスとなっているが、コンベヤが引き続き好調で2カ月連続で2ケタ増で推移し、自動車用ベルトのマイナスをカバーしている。
2013年04月30日